“昨夜のウィグモア・ホールのデビュー演奏会にてアンナ・グレツカが素晴らしいピアニストだということが証明された。彼女の才能は単に4歳の頃からレッスンを受けてきたことに由来するものではない。それは神から授かった才能である。彼女は激しく演奏する。…限界ギリギリのスピードであると思えるところがあったとしても、若さから溢れる情熱と踊りの喜びのためである。ブラームスの「ピアノソナタ2番」では、大きく黒いスタインウェイは彼女の熱烈な指さばきの下におとなしく隠れているようだった。…特に素晴らしかったのはプログラムの最後におかれたラヴェルの傑作「夜のガスパール」であった。2曲目の「絞首台」で変ロ音のオクターブが葬送の行列のように鳴り続ける部分は、私がこれまで聴いたなかで最も感動的であった。”
„EVENING STANDARD” (Rick Jones)
“グレツカは時にマルタ・アルゲリッチを彷彿させるほど、情熱とエネルギーに溢れるピアニストだ。正真正銘のヴィルトゥオーゾであり、燃えるようなテクニックを備えている。シューマンの「蝶々」での有名な閃光のようなオクターブの部分は、実に見事に演奏された。…プログラムを締めくくるラヴェルの「夜のガスパール」では、漂うような光輝くテクスチャーを表現すると同時に、極めて高度な技術の求められる絶え間のない嵐のようなパッセージにおいてもテクニックの存在を全く感じさせない鮮やかな演奏。総じて大変素晴らしい演奏会だった。”
„COUNTRY LIFE” (Geoffrey Smith)
“アンナ・グレツカによるプロコフィエフの「ピアノ協奏曲」は、成熟した音楽性と目を見張るようなテクニックで私たちを魅了した。”
„GAZETA WYBORCZA” (Bogumiła Mika)
“グレツカはグレツキの作品の素晴らしい解釈者である。「カプリッチョ」では、そのメロディーだけでなく、微妙なニュアンスをも見事に表現した。曲の求める音色、高度な知性、音楽に対する繊細さが顕著に感じられるピアニスト。”
„DZIENNIK ZACHODNI” (Marek Skocza)
“よく言われることだが、ある音楽に興味をもつかどうかというのは、おもにその作品がどのように演奏されたかということで決まるが、今回はそれがまさに証明された。何度も繰り返すが、今回の演奏は実に秀逸であった。グレツカによる「前奏曲 Op.1」と「ピアノソナタ Op.6」は、卓越した作曲家であるグレツキの対照的な作風 - つまり、祈るような静寂と、時に暴力的ともいえる奔放さとを強調することとなった。”
(Anna Woźniakowska)
“「小レクイエム Op.66」は、作曲家を父に持つピアニスト アンナ・グレツカとワルシャワフィルハーモニック管弦楽団による演奏。チューブラーベルとピアノによる冒頭の一音より、指揮者のアントニ・ヴィットとグレツカが強い信頼関係で結ばれていることは明白だった。グレツカは自信に満ちた様子で、強弱のコントラストを表情豊かに表現し、この曲に個性を与えていた。”
GAZETA.PL (Joanna Lach)
“アンナ・グレツカの演奏は…異なった様式の作品を素晴らしく演奏した。ロココ様式ともいえる初期古典派の作品は…完璧に極められていた。また20世紀の作品においては、類を見ない気迫と衝動的なテンパラメントに加え、叙情的な部分では心をこめて演奏された。”
(Aleksandra Konieczna)
“カロル・シマノフスキのヴァイオリンとピアノのための作品集は、非の打ち所のない演奏だ。この録音に出会えたことは、大きな喜びである。”
„RUCH MUZYCZNY” (Józef Kański)
“アンナ・グレツカはグレツキの「ピアノ協奏曲」の激しくも力強い雰囲気をダイナミックに表現した。”
„GAZETA WYBORCZA” (Aneta Oborny)
“アンナ・グレツカはこの約30分にも及ぶブラームスの「ヘンデルの主題による変奏曲」を非常に素晴らしく演奏した。この大曲を完全に自分のものとしており、瞑想的な部分と迫力と情熱溢れる劇的な部分とが完璧に調和している演奏であった。”
(Marek Brzeźniak)
“グレツキの「チェンバロ協奏曲」の素晴らしいピアノ版は(同じ曲とはいえ、全く異なった作品ではあるが)これまでその存在自体、原曲の影に隠れていたということは信じられないかもしれない。しかしようやく、エリーザベト・ホイナツカのチェンバロ版にも劣らぬ解釈が、作曲家を父にもつ素晴らしいピアニスト アンナ・グレツカによって生み出されることとなった。”
„RUCH MUZYCZNY” (Olgierd Pisarenko)
“作曲者を父にもつピアニスト アンナ・グレツカにより演奏された迫力満点のグレツキ「ピアノ協奏曲」は特に素晴らしかった。”
„GAZETA WYBORCZA”
“リサイタルの前半は、ショパンのスケルツォ第2番、バラード第1番、そしてソナタ2番。…ひとつひとつの音から感じられるピアニストの経験、表情、力強さ、それに女性らしさといったものが、聴衆を大いに魅了し、また聴衆の間に一体感を生み出した。この非凡な才能と圧倒的なテクニックをもったピアニストに、長く続くスタンディングオベーションが送られた。”
„EL MAŃANA” (Noelia Salazar)
“挑戦的なプログラムを見事に弾ききったグレツカは、早くもロンドンの音楽愛好家たちの間で知られる存在となった。彼女の鮮やかなテクニックと成熟した音楽性を存分に堪能することのできるよく考えられたプログラムであった。…他の聴衆と同様、この才能あるピアニストに大きな感銘を受けてホールを後にしたが、…アンコールのあとも鳴り止まなかった拍手は、この演奏会の成功を何よりも証明している。”
„TYDZIEŃ POLSKI”, LONDYN (Juliusz L. Engler)
“グレツカとバコブスキという2人の素晴らしい音楽家は、シマノフスキの「ヴァイオリン・ソナタ」に満ちる霊感を説得力をもって表現し、また「子守唄」、「ロクサナの歌」では私たちを芳香を放つ庭へと導いてくれた。プログラムの締めくくりは「3つの神話」。…これらの作品では、一定でありながらもしなやかで柔軟性をもった歩みと、神秘的な雰囲気が巧みに描写された。まさにその瞬間に音楽が生み出されているような、圧倒的な演奏であった。”
„CLASSICAL CD REVIEWS” (Rob Barnett)